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エンディング 1

「ち、ちょっと!動画投稿なんて魔理沙に決まってるでしょ!?」

「アリス、逃げるわよ!」

おおっと、そう簡単に逃がすわけにはいかないんだぜ。

「!・・魔理沙、そこを通してちょうだい」

「おいおい、呑気にそんなこと言ってると捕まっちまうんだぜ?こっちには裁判長様がついてるからな!」

言い終わらないうちに二人ともあっけなく捕まっている。

「拍子抜けだな~。まだアルコールが残ってるんじゃないのぜ?」

「何で・・何で思い出せないのよ!」

霊夢が悔しそうに顔を歪める。

「動画投稿なんて魔理沙に決まってるのよ!一体どんなトリックを使って私たちを出し抜いたって言うの・・?」

アリスも無念を隠そうとしない。

そうだ、せっかくの機会だし、もっと日ごろの行いを反省させてあげるとするか。

「霊夢もアリスも、裁判長様の教えをもっと守らないといけないんだぜ?夜中に大きな火を起こしてドンチャン騒ぎなんて、ご近所様に迷惑なんだぜ」

「火ですか!?酔った状態で火を起こしたんですか!?なんて危険な・・いいですか、よく聞きなさい。」

狙い通り、裁判長が説教を始めた。二人にはいい薬なんだぜ。

とは言いつつも・・。

なんだか昨日はとても楽しい会だった気がする。

全て思い出したわけじゃないけど、やっぱりあいつらと一緒にいると退屈しないんだぜ。

「じゃあ私は帰るとするけど、二人に一つだけ言いたいことがあるんだぜ」

二人に背を向けて、空に向けて声を発する。

「酒は飲んでも飲まれるな、だぜ」

おっと、つい笑顔で言っちまった。まあ、二人には見えてないし、いっか。

―END 意識できる幸福―

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