"七色の人形使い"
アリス・マーガトロイド
キャラクターシート
※あなたの選択したキャラクターはアリスで間違いありませんか?
間違いなければ先をご覧ください。
(胸中)
あら・・。私が動揺を表に出すなんて、いつ以来かしら。
”過激な動画投稿したのでは?罪”なんてものは全く身に覚えがない――
けけ、けど、わ、わ、私を呼び出して、このタイミングで動画の話題ってどういうことなのかしら。
まさかそんな、昨日撮った動画のことが広まってるなんてことないわよね。
・・・誰か、無いと言ってちょうだい・・。
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落ち着きなさい・・素数を数えて落ち着くのよ。まず、状況を整理しましょう。
今日になっていきなり裁判沙汰ということは、問題の動画が投稿されたのは“昨日の夜から今日の朝までの時間”と考えていいわね。これは参ったわね・・。昨日の夜は宴会で、私も柄にもなく飲みすぎちゃって少し記憶があやふやなのよね。えーと、確か・・こんなかんじだったかしら?
14:00
秋の消防運動の人形劇を撮り始めた。
べ、別に初投稿の準備を半年かけてやろうとか、そんなことは全然思ってなくて、ただただ良い案を思いついたから撮ってみただけ!
本格的な仕上がりを目指すため、魔法で火を起こしてそれを人形たちが消火するスタイルよ!
15:00
ひとしきり撮影したところで魔理沙の声が聞こえてきた。
「ようアリス。ご機嫌いかがかな」
慌ててさつまいもとか落ち葉とかの秋グッズを片付けてドアを開ける。
「あら、魔理沙。いつも突然ね」
悪びれもなく魔理沙が入ってくる。特に不審がっている様子は・・ないわね。
「はは、悪い悪い。ところでこの動画を見てほしいんだぜ」
「この動画って・・あなた、また過激な動画を撮ってきたの?」
魔理沙はよく過激な動画を撮っては私に見せてくる。今日は一体どんな内容かしら?
「過激というか、まあ投稿はしない方がいい感じかな。どうだ?あそこにいる魔法使いと久々に弾幕勝負(※じゃんけんみたいなものです)をしたんだが、あいつの火属性魔法が進化してたんだぜ!すごいだろ?」
窃盗の動画だった。”恥を知りなさいッ!パチェから盗むなどとはッ!!”と言いそうになるがそれを抑え、私は平然と言ってのけた。
「また魔導書を盗ってきたの?呆れた」
魔理沙は私のリアクションに不満そうだ。
「盗ったなんて人聞きが悪い、死ぬまで借りるだけだぜ。まあ、撮ってはいるけどな!」
やれやれだわ。
17:00
「それじゃ、私は先に宴会の買い出しに行くとするぜ。またあとでな」
そう言い残して魔理沙は家を出て行った。
19:00
人形劇のブラッシュアップをしていたら開始時間を過ぎてしまった。
お詫びに霊夢の好きな焼酎を買ってから向かうとしましょう。
20:00
博麗神社につくと既に宴会は大盛り上がりだった。
「遅くなったわね。はい、これあなたが好きな焼酎」
とりあえず霊夢にお酒を渡した。
「不二才(ぶにせ)じゃない!ほらほら、こっち座って!開けて!注いで!」
喜んでくれたようで良かった。
「はいはい。もうだいぶ出来上がってるわね」
さてさて、こうなれば・・酒!飲まずにはいられないッ!
「かんぱーい!」
21:00
気分がよくなってきたわ。私としたことが、ついつい人形劇の構想について霊夢に話をしてしまった。
「それでねそれでね、人形劇で新しい展開を思いついたのよ!題して『蓬莱人形が火を消すだけ』。人形が本当に火を消すのよ!」
霊夢はどう言うかな。
「へー。良いんじゃない?」
やった!これは俄然、秋の投稿に向けてやる気が出てくるってもんよ!
具体的な構想を話そうとしたちょうどその時、魔理沙が隣に座ってきた。
「お、アリス来てたのか!じゃあ早速歌ってもらおうか。『魔理沙は大変なものを」
オイオイオイオイオイオイオイオイ。この魔理沙はなんてことを口走ろうとしているんだ!
「ちょ、ちょっと!私がお酒を飲んだら毎回歌うと思ったら大間違いなんだからね!大体私の歌ってる動画を勝手に投稿なんてして!恥ずかしいからあの動画消してよ!」
つい大声で言い返してしまった。おっと、クールになれアリス。だが、魔理沙の反応は思いの他しおらしいものだった。
「そ、そうか・・。いや~それは残念だぜ。ところでアリス、お酒が足りてないんじゃないか?」
言うが早いか、魔理沙は近くの一升瓶を手に取るが・・。
「あれ、もう空なんだぜ?もしかして霊夢がもう飲んじまったのぜ?」
そうなのである。霊夢はものの一時間で飲み切ってしまったのだ。
「そうなのよ、せっかく好きなお酒を持ってきてあげたんだからもっと味わって飲めばいいのに」
次は2本買ってきてあげようかしら、と思いながらそんなことを言うと。
「うちの神社は盛況と言っていいからね。――」
え、今、盛況って言った?あの霊夢が?何かあったのかしら・・と考えているうちに会話が進んでいたようだ。
「あなた、珍しくカメラ持ってないじゃない」
霊夢の問いかけに対して魔理沙は飄々と答える。
「そうなんだぜ、私としたことがあの席に置いて来ちゃったんだぜ」
魔理沙がそう言ったところで、離れた席から大声が上がる。
どうやら鬼がやって来たらしい。私たちは話を中断して立ち上がった。
鬼が来ると、毎回飲み比べが始まるのだ。私は普段は参加しないのだけれど・・。
今日はスゲーッ爽やかな気分だし、久々に受けて立とうかしら。
0:00
霊夢も魔理沙も倒されたわね。けど、鬼たちよ・・。
ルン!ルン!ルン! ぬウフフフ たまげたかァああ!このアリスの実力に!
1:00
頭痛がする は…吐き気もだ…くっ…ぐう
な…なんてことだ…このアリスが……気分が悪いだと?
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翌6:00
目が覚めると参道で寝ていた。頭がズキズキと痛む。宴会会場はぐちゃぐちゃでひどい有様だ。まわりだけ片付けてから帰宅した。特に大きなキャンプファイヤー跡がひどいわ。
10:00
「アリスさん。あなたに犯罪の疑いがかけられています」
振り返ると、そこには人里で寺子屋を開く妖怪の姿があった。
「え・・?いやでも、そんなの身に覚え」
「いいから来てください!」
もしかしたら記憶違いもあるかもしれないけど、大体はこれで合ってそうね。
それにしても、酔った勢いであの動画を投稿してしまったということがあるのかしら?
あの動画がみんなに見られたと思うと――
何でよりにもよって昨日に撮影しちゃったのかしら。「秋の消防運動推進の動画」・・まだまだ完成度が全然低くて見せられたものじゃないのに!
いくら消火シーンを実際に撮影しているといっても、まだまだセリフとか考えたいわ!
ああもう、私のばかばか!普段は飲んでも全然平気なのに、なんで昨日に限って記憶がないのよ!絶対私の動画のわけないんだから!霊夢がいいんじゃないって言ってくれて嬉しくなっちゃったのが原因なんだから!悪いのは霊夢!
・・・はっ、落ち着きなさい・・完全数を数えて落ち着くのよ。6, 28, 496, 8128, 33550336, 8589869056, …
まずは、裁判の対象になっている動画がこの消防運動動画かどうかを見極める必要があるわね。
どちらであっても、この動画の存在は否定するけど。
あとは・・投稿者ね。私のアカウントで投稿履歴は無いし、投稿者は魔理沙か霊夢のどちらかということになるわね。記憶がない時間帯に、二人のどちらかにデータをとられちゃったのかしら?
そういえば、前にサブアカウントを持つ有意性について霊夢と魔理沙に語った記憶があるわね・・。関係あるかしら。
それとも・・?
(勝利条件)
①真相を解明する。“投稿者”と“出演者”は誰か?
②議論終了時、“過去に撮影した動画“を裁判長に提出されない。
(行動の指針)
過去に撮影した動画が公になってしまうのは避けましょう。アリスが恥ずかしがってしまいます。
自身の記憶はあやふやですが、昨夜の出来事を推測しないといけません。人によってはそういう経験ありますよね?その時を思い出しましょう。アリスのように経験ない人は、完全数を数えながら頑張りましょう。
あと一つ。タイムテーブル上には“アリスの記憶違いまたは勘違い“が一つあります。
どの記憶が違っているかを突き止めたら、ひょっとしたら事件の真相が少しクリアに見えるかもしれません。真相に迫るためには、PLの推測力が必要かもしれませんが・・。
全プレイヤーがキャラクターシートを読み終わったら、いよいよ議論開始です。
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